まつげ美容の歴史

長く濃く美しいまつげというのは、古今東西いつの時代も女性を魅力的にみせてきました。
古代エジプトでは、アイシャドウなどによってまつげを長くみせるというメイク法が存在していました。
美の象徴として有名なクレオパトラも、まつげ美容には余念がなかったようです。
一言でまつげ美容と言っても、長い歴史があるものなのですね。

まつげメイクの必須アイテムであるマスカラは、1913年にアメリカで誕生しました。
薬剤師であるトーマス・L・ウィリアムズには、メイベルという妹がいました。
メイベルは恋をしていたのですが、自分の目が小さいことがコンプレックスとなっていました。
兄のトーマスが、妹のためにワセリンと石炭粉を混ぜて開発したのが、世界ではじめてのマスカラだったのです。
ちなみに、これは有名なコスメブランド「メイベリン」の創始者のお話で、妹の名前「メイベル」と材料に使った「ワセリン」をくっつけて「メイベリン」となったそうです。
メイベルはその1年後、見事に恋を実らせてゴールインしたということです。

日本で最初のつけまつげは、芸者さんが発祥でした。
もともと芸者さんたちは、切った自分の髪をつかい、ていねいに1本1本編んだものをつけまつげとしていました。
それをつけまつげとして商品化したのが1974年のことです。

まつげエクステは、まつげメイクとしては比較的歴史の浅いものになります。
まつげエクステ発祥の地は、お隣韓国です。
つけまつげを製造している工場で、余ったまつげを有効利用したのがはじまりだといわれています。
その技法が日本に入ってきたのは、十数年前になります。
毛束状の人工まつげを水に強いグルー(接着剤)で装着する技術として発達しました。
現在では、毛先を細くすることでより自然に見せる、安全性の高いグルーを開発するなどの工夫によって、さらに高い人気を呼んでいます。
時代は変わり、まつげに対する美容法がいくつも生まれてきましたが、長くて濃くて美しいまつげにあこがれる女性の気持ちは、いつの時代も変わらないようですね。